荒川南部土地改良区

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沿革と概要

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沿革と概要

1 沿革と概要

◆荒川南部土地改良区の歩み

 本地区では、地元推進委員を中心に昭和40年代から幾度かの圃場整備実施の働き掛けが行われてきましたが、比較的用水確保が容易な地域であったため、地権者の賛同が得られず実施には至りませんでした。

 しかし、新たな時代に対応する農業を展開させ生産性の向上を図るためには、圃場の大区画化や用排水路の整備は不可欠であり、圃場整備は長年の悲願でありました。
 このような中、農業機械の大型化に伴い、圃場整備実施の機運が高まり、平成10年に圃場整備事業推進協議会が設立され、本土地改良区が平成13年9月20日に設立されました。
  当地区は、「担い手育成型」圃場整備事業として採択され、圃場整備と併せて担い手育成農地集積及び自然環境に配慮した圃場整備を実施することとなり、事業は平成13年度に着工しました。しかし、埋蔵文化財の発掘調査が平成15年度から平成19年度まで行われたことで、工事完了が平成21年度となり、平成23年8月に換地処分が終了しました。

◆地域営農の概要

 荒川南部地区は那須烏山市南部に位置し、一級河川荒川沿いに展開する水田農業地帯であり、地形勾配は1/40程度で谷津田(周囲を里山に囲まれた田)が多く見られます。 
 また、荒川は、当域内を北西から南東に蛇行して流れ、その川沿いでは地層(荒川層群等)がいたるところで露頭しており、クジラ等の海生哺乳類や貝類などの化石が見られることから、那須烏山市のジオパーク構想のジオサイトとして位置付けられています。
  本地区の農家一戸当たりの経営耕地面積は、規模別農家数では0.5~1.0haが多く、水稲栽培農家が主で第二種兼業農家が大部分を占めており、高齢化や後継者不足などから、担い手や農事組合法人への農地集積が進んでいます。

2 土地改良事業の概要

 荒川南部土地改良区は、那須烏山市の荒川南部地区(高瀬、大里、小塙及び森田)の82.2ha(水田75.2ha、畑7ha)において、基盤整備と安定的な農業用水を確保し、生産性の向上および安定した地域農業の確立とその振興に寄与することを目的として実施されました。
  本事業は、担い手育成型として採択され、圃場整備と農地集積及び環境整備を実施し、猿久保地区に田んぼ公園を新設、動植物の観察や都市交流等の活動拠点としています。特に担い手を中心とした営農活動は、集団転作の実効性と農地集積が進んだことで、事業費の地元負担金軽減の要因にもなっています。
  当土地改良区では、①土地改良施設の維持管理、②担い手との連携、③生態系保全、④多面的機能支払交付金事務の受託(地域資源の保全管理、生き物調査、ホタル観察会等)、⑤豊島区交流事業の受託などの各種事業を行っています。
  特に、自然環境に恵まれた当水土里ネットのメリットを生かした各種事業活動を通じ、より多くの組合員や地域住民等に参加していただく中で、その成果等を発信するなどして、組合員の意欲の向上を図りつつ当水土里ネットの活性化、延いては地域全体の活性化が図れればと考えています。
   また、これらの活動が若い後継者や次代を担う子どもたちに引き継がれるよう、今後も、取組を継続して行くこととしています。

◆県営 荒川南部地区 土地改良事業 [経営体育成基盤整備事業]

事業の概要 
①受益面積 82.2ha(水田75.2ha、畑7ha)
②地域 那須烏山市の高瀬、大里、小塙及び森田
③工期 平成13年11月~平成21年3月
④事業費 18億9千万円
⑤主な施設 
 Ⓐ用水機場 11箇所、14基
 Ⓑ分水工 9箇所
 Ⓒ用水路  12,158m
 Ⓓパイプライン  10,500m
 Ⓔ排水路  17,185m
 Ⓕ支線道路  4.0m × 13,785m
 Ⓖ耕作道路  3.0m × 1,269m

◇組合員と受益面積

地区名土地改良区受益面積(ha)組合員数(人)
高瀬 29.4 40
大里 27.0 51
小塙 12.1 29
森田 13.7 27
82.2 147

◇担い手等

担い手 3 人
農業組合法人 1法人

 

◆事業年表

令和5年3月現在(↓クリックすると拡大します↓)